
サーキュレーターのおすすめと使い方|エアコン併用で電気代を節約する効果と選び方
「エアコンをつけているのに、足元だけ冷えない」「電気代が毎月気になる」――そんな悩みは、サーキュレーターとエアコンの併用で解決できます。環境省は冷房時28℃・暖房時20℃を目安の室温として案内していますが、この設定のままだと「冷房は効きが弱い」「暖房は足元が寒い」と感じやすいのも事実です。サーキュレーターで空気を循環させれば、この目安室温を保ったまま体感の効きを底上げでき、夏も冬も電気代を抑えられます。
結論(30秒で分かる要約)
- サーキュレーター自体の電気代は1日8時間使っても月100〜300円程度
- エアコンの設定温度を2度緩和できれば年間3,000〜1万円ほどの節約が見込める試算(前提は後述)
- 初めてなら3,000円台のACモーター機、静音・省エネ重視なら8,000円台〜のDCモーター機がおすすめ
- 使い方の基本は、夏は「エアコンに向けて」、冬は「天井に向けて」風を送ること
- 冬は暖房設定20℃のままでも、天井向け送風+こたつ・電気毛布の併用で足元の寒さをさらに軽減できる
この記事は、以下の順に読み進めると必要な情報に最短でたどり着けます。
- サーキュレーターとエアコンの電気代・節約額のシミュレーション
- 夏・2部屋それぞれの正しい置き場所と風向き(早見表つき)
- 冬の暖房併用で室温20℃でも暖かくする置き方・電気代の目安
- 予算別のACモーター/DCモーターのおすすめモデルと選び方
- よくある質問(Q&A)
サーキュレーターとは?扇風機との違いと効果

サーキュレーターと扇風機は見た目が似ていますが、目的がまったく異なります。
扇風機は人の体に直接風を当てて涼を取るための家電です。広い範囲に柔らかい風を送るよう設計されており、風が遠くまで届きにくいのが特徴です。
サーキュレーターは部屋全体の空気を循環させることに特化した家電です。直進性の強い風を送り出し、天井や壁に風をぶつけて空気を対流させます。エアコンで冷やした(暖めた)空気を部屋の隅々まで行き渡らせる役割を担います。
サーキュレーターの主な効果は以下のとおりです。
- 温度ムラの解消: 天井付近にたまりがちな暖気、床付近に滞留しがちな冷気を循環させ、室内を均一な温度に保てる
- エアコン効率の向上: 空気の循環が促進されることで、エアコンが設定温度に到達するまでの時間が短縮される
- 電気代の節約: エアコンの設定温度を夏場で2度、冬場で2度控えめにしても体感温度が変わらないため、消費電力を抑えられる
- 洗濯物の室内干し: 直進性のある風が洗濯物にしっかり当たるため、部屋干しの乾燥時間が大幅に短縮される
- 換気の効率化: 窓を開けた際にサーキュレーターを窓に向けると、短時間で部屋全体の空気を入れ替えられる
「人に直接風を当てて涼みたい」というニーズには扇風機のほうが向いています。扇風機側のDCモーター比較・選び方は扇風機のおすすめの選び方|DCモーター徹底比較と失敗しない6つのポイントで詳しく解説しています。
環境省は冷房時は室温28℃、暖房時は室温20℃を目安とする「クールビズ」「ウォームビズ」を提唱しています(環境省「クールビズ/COOLBIZ」、環境省「令和元年度『ウォームビズ』について」)。また環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査」によると、エアコンの設定温度を1度緩和した場合の消費電力量は、冷房時で約13%、暖房時で約10%削減されると見込まれています(2026年7月時点で公開されている環境省の資料に基づく)。サーキュレーターの消費電力は20〜40W程度のため、エアコンの節電効果を大きく上回るコストパフォーマンスを発揮します。より詳しい家電の節電テクニックは電気代の節約術まとめでも紹介しています。
サーキュレーターとエアコンの電気代はいくら?節約効果をシミュレーション

「サーキュレーター自体の電気代」と「エアコンの節約効果」を分けて、具体的な数字で見てみましょう。以下は、電力量料金の目安単価(公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める「新電力料金目安単価」、2022年7月改定・2026年7月時点でも据え置き)である1kWhあたり31円をもとに試算した参考値です(実際の金額は契約している電力会社・プランや使用環境によって変動します)。なお「2度緩和で約26%削減」は、環境省が示す「1度緩和で冷房時約13%削減」という数値を単純に2倍した試算値であり、環境省が2度緩和時の削減率として公式に発表した数字ではない点にご留意ください。
| ケース | 条件 | 電気代の目安(1ヶ月) |
|---|---|---|
| サーキュレーター(ACモーター) | 消費電力40W×1日8時間運転 | 約300円 |
| サーキュレーター(DCモーター) | 消費電力10W×1日8時間運転 | 約75円 |
| エアコン(設定温度そのまま) | 消費電力600W×1日8時間運転 | 約4,460円 |
| エアコン(設定温度を2度緩和) | 消費電力を約26%削減(試算) | 約3,300円(約1,160円/月の節約) |
サーキュレーターにかかる電気代は月100〜300円程度とごくわずかですが、エアコンの設定温度を2度緩和できれば、その何倍もの節約効果を得られる計算です。冷房・暖房を合わせて年間3〜4ヶ月ほど運用すると仮定すると、年間で3,000円台後半〜1万円前後の節約が見込めます。まずは1度緩めるところから試し、体感温度が変わらないことを確認しながら調整するのがおすすめです。
サーキュレーターの使い方|エアコンとの正しい併用方法

サーキュレーターの効果を最大限に引き出すには、置き場所と風の向きが重要です。まず早見表で全体像をつかんでから、季節ごとの詳しい使い方を確認しましょう。
| シーン | 置き場所 | 風の向き |
|---|---|---|
| 夏(冷房) | エアコンの対角線上の床 | エアコンに向けて(または天井方向) |
| 冬(暖房) | 部屋の中央〜エアコン付近 | 真上(天井)方向 |
| 2部屋を1台で冷やす | エアコンのある部屋のドア付近 | 隣の部屋・ロフト方向 |
夏のエアコン冷房との併用
冷たい空気は下に溜まる性質があります。夏場はサーキュレーターをエアコンの対角線上の床に置き、エアコンに向かって風を送るのが基本です。床付近の冷気を持ち上げて天井方向に循環させることで、部屋全体が均一に涼しくなります。
もう一つの方法として、エアコンの真下にサーキュレーターを置き、エアコンの風と同じ方向に送風するやり方もあります。冷気を部屋の奥まで届けたいときに有効です。
2部屋を1台のエアコンで冷やす方法
隣の部屋にも冷気を送りたいときは、サーキュレーターをエアコンのある部屋のドア付近に置き、隣の部屋に向けて風を送ります。ワンルームでロフトがある場合は、ロフト方向に風を送ると上下の温度差が緩和されます。
冬のエアコン暖房×サーキュレーターの使い方|室温20℃でも暖かくする置き方

暖かい空気は軽いため天井付近にたまり、冷たい空気は重いため床付近に滞留します。冬場に暖房だけをつけても「頭のあたりは暑いのに足元が冷える」と感じやすいのはこのためです。環境省が目安とする暖房時室温20℃を保ったまま体感を暖かくするには、この温度ムラをサーキュレーターで解消するのがもっとも効果的です。
置き場所と風向き
冬場はサーキュレーターを部屋の中央からエアコン付近に置き、真上(天井方向)に向けて運転しましょう。天井付近にたまった暖気を押し下げて部屋全体を循環させることで、足元まで暖かさが届きます。夏のように「風を人や壁に直接当てる」使い方ではなく、あくまで上向きの空気循環が基本です。エアコンの真下や部屋の角に置くと、天井に風が回りやすくなります。
暖房時の電気代の目安
前述の目安単価(1kWhあたり31円)をもとに、暖房でも同様の考え方で試算すると次のようになります。エアコンの消費電力は機種や外気温で変わるため、あくまで参考値です。
| ケース | 条件 | 電気代の目安(1ヶ月) |
|---|---|---|
| エアコン暖房(設定温度20℃のまま) | 消費電力600W×1日8時間運転 | 約4,460円 |
| エアコン暖房(設定温度を2度緩和) | 消費電力を約20%削減(試算) | 約3,600円(約860円/月の節約) |
「2度緩和で約20%削減」は、環境省が示す「1度緩和で暖房時約10%削減」という数値を単純に2倍した参考値であり、環境省が公式に発表した2度緩和時の削減率ではありません。実際の消費電力は機種の性能や外気温、断熱性能によって大きく変わります。
こたつ・電気カーペット・電気毛布との併用でさらに節電
サーキュレーターで部屋全体を暖めつつ、体に近い部分は別の暖房器具で直接温めると、エアコンの設定温度をさらに下げても体感の寒さを感じにくくなります。
- 座って過ごす時間が長いならこたつのおすすめ|コスパで選ぶタイプ別の比較と正しい使い方
- 床全体を暖かくしたいなら電気カーペットのおすすめ|コスパで選ぶサイズ・タイプ別の比較と電気代
- 就寝時や在宅ワーク中の防寒には電気毛布のおすすめ|コスパで選ぶ人気モデルと電気代・安全な使い方
いずれも消費電力が数十W程度と小さいため、エアコンの設定温度を1〜2度下げてこれらの暖房器具を併用するほうが、エアコンの設定温度を上げ続けるよりトータルの電気代を抑えやすい傾向があります。
ACモーターとDCモーターの比較と選び方
サーキュレーターを選ぶとき、モーターの種類は性能と使い勝手を大きく左右します。ACモーターとDCモーターの違いを理解して、自分に合ったモデルを選びましょう。
ACモーター(交流モーター)の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本体価格 | 2,000〜5,000円前後と安い |
| 風量調節 | 3段階程度(弱・中・強) |
| 消費電力 | 30〜50W |
| 運転音 | やや大きめ(35〜50dB) |
| 耐久性 | 構造がシンプルで壊れにくい |
ACモーターはコストを抑えたい方や、リビングなど多少の音が気にならない場所での使用に向いています。風量調節の幅は狭いものの、サーキュレーターとしての基本的な空気循環機能は十分に果たします。
DCモーター(直流モーター)の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本体価格 | 5,000〜15,000円前後 |
| 風量調節 | 8〜10段階以上の細かな調整が可能 |
| 消費電力 | 3〜25W(最小運転時は特に省エネ) |
| 運転音 | 静か(最小運転時15〜20dB) |
| 付加機能 | タイマー、リモコン、自動首振りなど搭載モデルが多い |
DCモーターは省エネ性能に優れ、就寝時や在宅ワーク中など静かな環境が求められる場面に最適です。本体価格はACモーターより高めですが、消費電力が半分以下のため、1日8時間以上使う場合は1〜2年で電気代の差額で元が取れる計算になります。
結局どちらを選ぶべきか
- 価格最優先で選ぶなら → ACモーター
- 静音性・省エネ・細かな風量調節を重視するなら → DCモーター
- 寝室や書斎で使うなら → DCモーター一択
- サブ機として脱衣所やキッチンで使うなら → ACモーターで十分
サーキュレーターの人気おすすめモデル
価格帯別に、人気の高いおすすめサーキュレーターを紹介します。
3,000円台のコスパ重視モデル
エントリーモデルとしては、アイリスオーヤマのPCF-HD15Nが定番です。コンパクトながら8畳まで対応し、3段階の風量調節と静音モードを備えています。初めてサーキュレーターを試す方や、サブ機として追加購入したい方に最適です(実勢価格は2026年7月時点で3,000円台前半〜半ば、店舗やセール時期により変動します)。
8,000〜13,000円前後のバランス重視モデル
この価格帯ではDCモーター搭載モデルが選択肢に入ってきます。アイリスオーヤマのPCF-SDC15Tは、DCモーター搭載で10段階の風量調節に対応し、リモコン付き。上下左右の首振り機能で部屋全体にまんべんなく風を届けます(適用畳数の目安は24畳、実勢価格は2026年7月時点でおおむね9,000〜13,000円で、キャンペーンや販売店により変動します)。省エネと使い勝手のバランスが良く、もっとも売れ筋の価格帯です。
13,000円以上の高機能モデル
バルミューダのGreenFan C2やボルネードの660-JPなどは、独自の送風技術で部屋の隅々まで風を届ける性能を持ちます。デザイン性も高く、インテリアにこだわる方にも支持されています。広いリビングや吹き抜けのある住宅では、こうした高性能モデルが真価を発揮します。
価格帯別のサーキュレーターの特徴まとめ
| 価格帯 | モーター | 適用畳数 | 主な機能 | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|---|
| 〜3,000円台 | AC | 〜8畳 | 風量3段階 | サブ機、脱衣所、一人暮らし |
| 3,000円台〜5,000円 | AC | 〜14畳 | 首振り、タイマー | リビング補助、洗濯物干し |
| 8,000〜13,000円前後 | DC | 〜24畳 | 10段階風量、リモコン | メインのリビング・寝室 |
| 13,000円〜 | DC | 〜30畳 | 自動センサー、静音設計 | 広いリビング、吹き抜け |
購入時は「適用畳数」を必ず確認しましょう。使用する部屋の畳数より少し余裕のあるモデルを選ぶと、弱運転でも十分な効果が得られ、結果的に静音性と省エネ性が向上します。価格帯は2026年7月時点の目安で、販売店やキャンペーンにより変動します。
電気代をもっと下げるなら電力会社の見直しも検討しよう
サーキュレーターの併用でエアコンの消費電力を抑えても、そもそもの電気料金プランが自分の使い方に合っていなければ、節約効果は限定的です。家電の使い方を見直したら、契約している電力会社そのものを見直すのも効果的な一手です。
- どのポイントを比較すればよいか迷う方は電力会社の比較で電気代は安くなる?失敗しない選び方と乗り換え手順を、
- 乗り換えのタイミングや手順を知りたい方は電力会社の乗り換えはいつが得?手順とデメリット対策を解説を、それぞれ参考にしてください。
工事不要・停電リスクなしで申し込める会社も多く、サーキュレーターの導入と組み合わせることで、家電の使い方・契約プランの両面から電気代を圧縮できます。
よくある質問(Q&A)
Q. エアコンとサーキュレーター、電気代を含めてどちらが節約になりますか?
サーキュレーター単体の電気代(月100〜300円程度)は、エアコンの設定温度緩和で浮く電気代(試算で月1,000円前後)より小さいため、併用することでトータルの電気代は下がる計算になります。猛暑日にエアコンを止めてサーキュレーターだけで過ごすのは熱中症のリスクがあるため避けてください。
Q. サーキュレーターだけでエアコンの代わりになりますか?
なりません。サーキュレーターは空気を循環させる家電で、部屋の温度自体を下げる・上げる機能はありません。真夏日・猛暑日は必ずエアコンと併用してください。
Q. 何畳の部屋にどれくらいの畳数対応モデルが必要ですか?
使用する部屋の畳数ちょうどではなく、少し余裕を持たせたモデルを選ぶと弱運転でも効果が出やすく、静音性・省エネ性の面でも有利です。価格帯別の対応畳数は本文の比較表を参考にしてください。
Q. 扇風機とサーキュレーター、結局どちらを買うべきですか?
人に直接風を当てて涼みたいなら扇風機、部屋全体の空気を循環させてエアコンの効率を上げたいならサーキュレーターが向いています。両者の違いと選び方は扇風機のおすすめの選び方|DCモーター徹底比較と失敗しない6つのポイントでも解説しています。
Q. 冬は夏と同じ風向きでサーキュレーターを使ってもいいですか?
いいえ、季節によって向きを変える必要があります。冷たい空気は下に溜まるため夏はエアコンに向けて(または天井方向へ)風を送りますが、暖かい空気は上に溜まるため冬は真上(天井方向)に向けて運転するのが基本です。暖房設定温度20℃のままでも、天井付近の暖気を循環させることで足元の寒さを軽減できます。
まとめ|サーキュレーターでエアコンの効きと電気代を同時に改善
サーキュレーターは、環境省が目安とする冷房28℃・暖房20℃の室温を保ったまま体感の効きを底上げし、電気代を節約しながら快適な室内環境を実現できる、コスパ抜群の家電です。サーキュレーター自体の電気代は月100〜300円程度なのに対し、エアコンの設定温度を2度緩和できれば年間3,000円〜1万円ほどの節約が見込めます。
選び方と使い方のポイントをおさらいすると、以下の5点が重要です。
- 目的に合ったモーターを選ぶ: コスト重視ならACモーター、静音・省エネ重視ならDCモーター
- 部屋の広さに合った適用畳数: 余裕を持った畳数のモデルを選ぶことで弱運転でも効果的
- 置き場所と風の向き: 夏はエアコンの対角線上、冬は天井に向けるのが基本
- 冬はこたつ・電気毛布との併用も検討: 暖房設定温度を上げ続けるより、体に近い暖房器具と組み合わせるほうが節電効果を得やすい
- 電気代は家電と契約プランの両面から: サーキュレーター導入に加えて、電力会社の比較も検討すると節約効果がさらに広がる
まだサーキュレーターを使っていない方は、まず3,000円台のエントリーモデルから試してみてください。エアコンの効きが良くなる体感は想像以上で、一度使うと手放せなくなるはずです。






